大阪府大東市の取り組みで、シニア人材の生き生きとした暮らしや、社会参加を応援する「大東市シニア総合大学」という取り組みがあります。
こちらの観光学部にて、二日間にわたって、ナムフォトの写真講座をさせていただきました。
ありがたいことに、昨年に続いて2回目の授業です!
生徒は、60代を中心とした、平均年齢63歳、17名の男性と女性のみなさま。
まだ学部が始まったばかりで、お互いの関係もできておらず、若干緊張混じりでのスタートでした。
これからの人生が楽しいものであるように。
また、これからの人生を歩む上で、写真が良き相棒になるように。
そんな願いを込めて、授業を用意しましたが、さて反応やいかに?
6/29「わたしの中に眠る光を見つけよう」
写真は、いつからか「ボタンをポチっと押せば、撮れるもの」 になりました。
これは大変喜ばしいことなのですが、「わたしとは、一体どんな人間なのか」「どの様にコミュニケーションしているのか」「何を想い、何を大切にしているのか」などを表現する道具なんです!
っていうことをお伝えして、
では、そんな「わたし」とは一体なんだろう?
ということを、「過去〜現在〜未来(死後)」ぜ〜んぶの観点から紐解いていくワークをしました!
人生棚卸しシートを使って。
「写真の授業かと思いきや、人生の棚卸し?」と「?」マークでいっぱいだっった方も、真摯に向き合ってくださいました 笑。
この、人生棚卸し作業。
「むずかしい〜〜!」とおっしゃる方もたくさんいらっしゃいました。
そうなんです。ふだん、毎日、生きているのに、いかに「生きる」ということを考えていないか 笑。
わたしのような若輩者が、自分より随分年上の方たちに向かって「人生」を語るのもおこがましいのですが、、、とお伝えしながら、
とにかく、わたしなりに、「今出せる、精一杯の誠実」みたいなものを取り出して授業させてもらいました。
・・・なので、ナムフォトの楢も、真剣な顔をしています。
人によっては、特に死や、老いや、そもそもご自身の人生を肯定的に感じられていない人にとって、ときに人生の棚卸しは、なかなか、しんどい作業になることもあるし、タイミングもある。
そこら辺のことを、よ〜く、知っているんです。
だけど、やっぱり、残りの人生が短いからこそ、より「自分が大切にしていること」「本当に求めている生き方」に気づいていただけるといいなぁと。
なので、わたしの願いを精一杯伝えて、あとの作業への取り組み方は、おひとり、おひとりに委ねました!
真剣に、時間いっぱい、いっぱいまで、シートと向き合っておられた方もいますし、早々にシートの記入は諦め、静かに本を読んでおられた方もいます。
それが、それぞれの向き合い方です。
最後に、感想や、印象的だった質問の答え、人生のキャッチコピーが何になったかをシェアしていただいたのですが、
「一番、美しかったもの」という質問の答えを、おひとりがシェアしてくださいました。
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修学旅行で、船で2日ほどかけて行った、初めての沖縄。いざ、沖縄に着いて船を出ると、見たことのない真っ青な海が広がっていて、あとにも、先にも、あんなに青くて美しい海は見たことがない。それから何度も沖縄へ行ってるにもかかわらず・・・。
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なんて、素敵なエピソードだろうと思って、聞いてて、その光景が勝手に目の前に広がっていき、胸が熱くなりました!!!
これぞ、「観光」です。
初めて沖縄の海を見たことはもちろんなのですが、ず〜っと船の中で過ごしてたこと、友達と初めて旅行へ行ったこと・・・いろんなものが、ぜんぶ、この海の青さをつくっていたのだろうなぁって。美しい思い出。聞かせてもらって、本当にありがたかったです。
こういう、「生きててよかった〜!」って思える瞬間は、なんどでも思い出してほしいですし、これからも作っていけるといいな!って、願っています。
7/6「写真を上手に撮るには?」
棚卸しワークから一週間後。
今度は、今度こそは、、、ホンモノの写真のお授業です。
そもそも、写真には何が写るのか? 構図や、コミュニケーションの話などをした後に、「観光写真とは何か」に迫っていきます。
・・・で、わたしが初めて大阪の泉北ニュータウンを訪れたときに撮った写真を、何枚か披露させてもらったんですね。
例えば、こんなの。
・・・これ、一般的な観光写真とは、ちょっと違うんです。
でも、わたしなりに、その写真を撮った意味、何を面白いと思ったのかなどをお話しさせてもらい、最後まで話したあとで、「これが、観光写真です」と。
みなさん、「?」です。
「この写真、いいな!おもしろいな!」と思われた方もいらっしゃるでしょうし、
「このどこがいい写真なの?本当に写真の先生なの??」と思っている方もいると思います。
それでいいんです。
まずは、自分が「おもしろい!」と思ったことを、その様に撮る。
それを、あとから人が「おもしろい!」「美しい!」「素敵!」「つまらん!」・・・なんて言うかは、実は、全然関係ないんです。
とにかく、自分が素敵!!!と思ったことを、全力で撮る。それが、観光写真です。
・・・そう、伝えたときに、
教室の空気が
「?」から、「!?」に変わりました!
伝わってよかったです!!
このあとの、実習はバッチリでした。
「今まで、“写真ってこういうものだろう”と思いながら撮っていたのが、全然違うものでした。自分が好きなものを自由に撮っていいんですね!」
こんな風に伝えてくださった方。とってもチャーミングな観光写真、撮影されてました。
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「みる・いう・きく 猿」・・・どこで見つけたのでしょうね !
で、みんなも「わぁ〜!」って、盛り上がってました!!
「お互いに、お互いを撮影しあう」というワークもあったのですが、これも、取り組む前にちょっとした混乱が起こりまして。
「そんなの無理だ!!!できっこない!!わたし達は、プロではないんですよ!!!」
「先生、そんなの、乱暴です!わたし写りたくありません。」
なんと、困ったことに、これまで、何度も、何度も、何度も、何度も、、、たくさんの写真の授業をさせていただいておりますが、初めてこんなに激しく、はっきりと抵抗される、そんな反応をちょうだいしました 笑。
そこで、「嫌だ!」「できない!」というお気持ちを受け止めたあとに、
「では、ワークをやるか、やらないか。どのようにやるかは、みなさんにお任せします。」
・・・と、委ねてみることにしました。
「どうなるかな?」と、見守るわたし。
そしたら、、、なんだか、みなさん、、、あれ?
笑顔??
とっても楽しそう。
「年をとって、写真を撮るのがだんだん苦手になっていたんです。でも先生が、“今日この場で、集まっていることも奇跡だから”っておっしゃったので、撮ってみようと思って。そしたら、とっても楽しかったから、また写真を撮りたいと思いました。」
・・・本当に、本当に、晴れやかな笑顔でこういった感想を伝えてくださいました。
年齢を重ねれば、重ねるほど。
「写真、いやだな」と思う気持ち。
すっごく、すっごく、よく分かるので、ここをご自身で乗り越えて、
ご自身の光を受け取ってくださったんだなぁと。
やっぱり、感激・感動をさせてもらった、ナムフォトでした。
——《アンケートのご紹介》——
人生の自分の内面を残す手段として写真があります。人生の中で大切にしている事を大事にすることだと思います。人生ワークをみんなで発表して、良い仲間づくりができたと思います。
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自分が今まで生きてきた年月、人生について真剣に考えた事がなかったので、よい機会を与えてもらったと思いました。
これからの日本、自分の住んでいる町など。若い人たちにがんばっていただきたいと思います。
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むずかしい質問が多く、今まで考えてみなかった問題でこまりました。でも、いろいろな出来事を思い出し、また、これからのことを考えるいい機会になりました。
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今まで、この様な切り口の話を聞いた事がなかったので、楽しく話を聞けました。各自の発表も楽しかった。
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皆様の人生のキャッチコピーなど聞いて、自分の人生を振り返る事ができました。
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今日の仲間写真。
楢先生の、ごういんな指導で、お互いの写真を撮るということで、より絆が深まりました。本当にありがとうございました。
これからも写真を撮るのが楽しみです。
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観光写真では、単に観光地を見て写真を撮るというより、強く印象に残ったことを観察することが必要であり、一枚一枚感じて写真を撮ることが重要とのこと。
常に写真を撮る側は笑顔で、特にこどもを撮るときは、同じ視点に心がけることが必要です。
人物などは、順光で自然体で、四方に意を配って撮影することなど、参考になることが多く、有効な講義でした。
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写真を撮るには、光と感動が大切だと教えていただき、大変勉強になりました。
皆様の写真を見せて頂き、参考になりました。
楽しい一日でした。
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写真に興味が湧いてきました。
楽しかったです!!
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今まで写真の撮り方など、習った事がなかったので、とてもためになった。
特に、「視線の前方に空間を空けるとGood!」はこれから写真を撮る時に参考にしたいと思った。
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今までと違った視点で写真をみる事ができました。
やはり、何事も自分の気持ちが大事なんだなぁ!
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すごく分かりやすく、みなさんのカメラ目線や撮り方にそれぞれの人柄を感じました。おもしろかったです。
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褒められると嬉しいです。
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ナムフォトのスタイルとして、どんな生き方にも、どんな写真にも、「その人の目線」や「ものの見方」が現れてて、どれもが作品だと思っております。
なので、作品発表会ではそれを見つけて、お伝えするのですが、
やはり「自分の感性を誰かに認めてもらえる」というのは、
いくつになっても、勇気づけられるのかもしれないですね!
わたしも、みなさまの写真を見せてもらいながら、また色々と気づかせてもらったり、学ばせてもらったりしました。
時間をご一緒させていただいて、お話しを聞いてくださって。
信じて、ワークにチャレンジしてくださって。
本当に感謝をしております。
事務局のみなさんも、とても親切で、講座の様子をとても美しく撮影くださりました。こちらも、ありがとうございました!!
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*「感性が開花する、夏の写真レッスン」8/4スタートのコース、まだ間に合います!
*8/25「わたしの仏教、持ち寄りトーク」7月に続いて、8月も実施しますよ〜!